風よ伝えて(爺さんのブラジル移住)第155段

デング熱

 ブラジルは、夏が過ぎ、秋になって暑さが和らぎ、過ごしやすくなってきている。

 朝晩は、長袖のシャツを着ている。

 でも、夏中、私を襲っていた蚊は、まだまだ、勢いがある。

 草取りをする前には、顔に蚊よけのスプレーを吹きかけ、腰には、蚊取り線香の入った缶をぶら下げて、出陣している。

 それでも蚊は、私を襲撃しようと、私の周りに沢山寄ってきて、私の周りを飛び、様子をうかがっていた。

 秋になった今でも、変わりはないのである。

 スプレー、蚊取り線香で防備していても、果敢に私に攻撃を仕掛け、私の顔に到達し、目的を達成する蚊がいる。

 私がやられてしまうのは、1日に1度あるかないかという程度である。

 蚊の奴め! 何時になったらいなくなるのか?

 昨日、伯のところに、伯の従兄弟から電話があった。

 電話の内容は、大変なことであった。

 従兄弟の16歳になる息子が、蚊にさされ、「デング熱」になったとのことであった。

 今は、入院して治療をしているとのことであった。

 明日、退院と聞いたが、若いから早く退院できるということである。

 私なんぞは・・・。

 

 伯は、私に「草取りを1ヶ月ほど止めた方が良い。」と忠告をした。

 即座に私は、止めることに決めた。

 「デング熱」と言うものがどのようなものか知らない。

それより、「デング熱」という言葉だけで、恐ろしさを感じた。

草取りをいつまで止めると良いかわからない。

様子を見よう。

きっと、庭はまた、草が生えてくるであろう。

せっかく一色になりかけた場所もどうなるかわからない。

庭を作るために草取りの他にやることがないか・・・。

庭の事を、頭に描いた。

それよりも大切なことは、草取りを一時止めて、蚊がいなくなったら、また、始める方が良い。

それは、「デング熱」に感染しなくていい最も安全な方向を取るには、これしかない。

もし、「デング熱」に感染したら、私自身、そして、家族の方に迷惑をかけなくてはならない。

ここは、ブラジルである。

伯の言う事を、聞いた方が良い。

そう、思う。

      憎き蚊に 毒を盛られた 若者よ

          早く良くなって また元気でパーティーで会おうよ (ここは、すごい字余りしかない)

 

 

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