風よ伝えて(爺さんのブラジル移住)第147段
完売す
3月23日、日曜日。
リベルダージ、「文化マツリ」
文化会館の駐車場がこの祭りの会場であった。
その駐車場の2階に私達の鯛焼売場は、指定された。
1メートル20センチの幅の売場であった。
私たちの売場の左隣に、「蜂蜜」を売る出店と「ショウガ」で作ったブラジルのお菓子を売る店があり、右隣には、「クッキー」を売る店であった。
2階の売り場には他に、衣料、靴、装飾品、雑貨、花屋等が30件ほど出店していて、食べ物の店は、隅の列の私達の4件だけであった。
しかし、1階の会場は、入り口から、「たこやき」「お好み焼き」「やきそば」「テンプラ」「寿司」「そば」などの食べ物屋がスラリと並んでいた。
どうして、私達の食べ物屋の4店が2階にあるかは、駐車場の入り口付近は、露店になっていて、火を使って、料理する出店が並び、1階の屋内駐車場には、主催者や、「〇〇会」といった、団体が陣取っていた。
出店参加費用が、私達の出店している2階より高額なのである。
テーブルが並べられ、200人位の客を座らせることが出来るようになっていた。
私達の鯛焼には、脅威であった。
店番は、伯とミユキと私の3人であった。
9時の開店では、客は殆どなく、開店後30分ほどで、少しづつ、客が店の前を歩くようになった。
先回のバザールでは、カスタード、ココ、あんこの3種類の具であったが、ココはカスタードにココを混ぜ合わせたもので、余り変わりがない。
そこで、今回はココをなくし、カスタードとあんこの2種類にした。
売り方は、鯛焼5個入りと1個のバラ売り、ミニパンダ焼は、6個入りと2個入りの4種類とした。
時間経過と共に、客が増えて来て、順調に売れて行った。
午後に入ると、客足が午前中より増えていった。
私は、売上個数が時間的に推移する様子が判るように作っておいた「売上個数推移表」に売上のたびに記入をしていった。
これは、準備した商品別に営業時間の8時間の中で均等に売ることが出来た場合に、1つを何分で売れば完売できるかが、時間経過に対して判るように、矩形の中に、1から品物の販売個数書き、均等に振り分けした表を作成しておいた。
そして、1つ売れたら、1つ矩形に斜線を記入していった。
現時間で、記入した車線が到達していれば、とりあえず順調に販売出来ていることを表す。
カスタードクリームの鯛焼5個入り、ミニパンダ焼の6個入りは、売れ行きが早い。
午後に入る前に、売れ行きを示す斜線は、現時刻を超して、未来の時刻に斜線を記入するようになっていった。
3時には、この2種類は完売した。
残るは、あんこの商品と、カスタードクリームの鯛焼1個売りの商品だけになった。
あんこは、予定より売れてはいなかった。
カスタードクリームが無くなったので、仕方なくあんこを買っていった客もいた。
カスタードクリームの1個売りを沢山買って行った客もいた。
4時35分、完売することができた。
「ミニパンダ、かわいい・・・。」
「たい焼、珍しい・・・。」
このような、声が多かった。
かくて、鯛焼二290匹、ミニパンダ224匹が、ブラジルのあちらこちらの過程に散らばった。
かわいい、珍しいは判った。
しかし、「うまい。」の言葉は・・・。
まだ、判らない。
珍しいだけの段階である。
これが、「うまい。もう1度・・・。」
そのような言葉に、変わっていくようにしようではないか・・・。
値段は、当初、設定しようとした値段の半額に設定している。
やはり、「取らぬ狸の・・・・。」であった。
薄利多売である。
野菜や肉など、値が上がってきている。
私が行く床屋では、理髪代が30%も上がった。
鯛焼の材料の玉子も高くなっている。
先週と今週の出店で判ったことであるが、
イベントへの参加料が高いということ。
今回の文化マツリでは、売り上げたミニパンダ焼の売上だけでは、参加料は払えない。
たこ焼き、焼きそば等は、巷の値段より3ヘアウから4ヘアウほど高く売っていた。
私の鯛焼の採算点は、高くなっている。
イベントでは、巷より高く売れるとは、このことと思った。
こんなに高い参加料なら、高く売らなければ・・・。
私もそうしたいと思うが・・・。
鯛焼も、できるのかなあ・・・。
リベルダージのあまり美味いと思わなかった、今川焼の値段は、私の鯛焼の2倍の値段である。
2階のイベントに参加しての反省点は、5つ。
商品の焼き具合のバラツキを小さくする。
商品構成の個数の割合。
商品の売り姿。
商品の値段。
来客数の事前情報。
完売と 笑う姿は まだ先よ
珍しかわい それより「うまい!」
※愛知県人会で「ビックリ再会」した角田君が、店に来てくれた。
先に、メールで出店の事を連絡しておいたが、来てもらえて非常に嬉しかった。
高校時代の友の名前を出しながら、懐かしい思い出を、2人で語り合った。
体は大きな角田君であるが、想い出を話す心は、若い日のやんちゃ坊主に帰ったようであった。
私の心も、同じであった。
ありがとう。
リベルダージ文化マツリの販売開始時の我等が店。
完売寸前の様子。
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