風よ伝えて(爺さんのブラジル移住)第143段
初陣、終わりぬ
3月16日、日曜日。
バザールの2日目であった。
この日の店番は、伯と私であった。
ポルトガル語が出来ない私だが、笑顔で接客が出来た。
出来たと言っても、「オブリガーデン。」と言っているだけであった。
昨日の反省で、1個売りだけであったのを、鯛焼は5個入り、ミニパンダ焼きは6個入りを加え、レパートリーを増やした。
価格は、鯛焼は、1個1.5ヘアウ、ミニパンダ焼きは、1個1ヘアウにした。
陳列方法は、パックの商品が並んだことで、食べ物と判別できると思われるようになった。
もう、「ケシゴム」、「おもちゃ」に見られることはなくなると思われる商品陳列を作ることが出来た。
今日は、昨日に比べて、客が多くなると聞いていた。
結果を書いてしまおう。
閉店まで昨日と、五十歩百歩であった。
客足が伸びず、不景気風が吹いたまま終わってしまった。
けれども、我が鯛焼は、昨日の比べ、販売数は伸びた。
ケース売りが評判で、お土産に持って帰る客がいた。
私は、当初、歩きながら食べる風景を頭に描いていたので、1個売りを作った。
しかし、お土産に購入する人の方が多いことが判った。
客の中には、5パックも購入し、さらに、1個売りを買っていった。
閉店の五時になった。
売れ残りは、150個ほどであった。
伯が、「売り子の人に配ろうか。」といったので、反対はしない。
売り子に配り、味わってもらうのと、友達になってもらう魂胆であった。
また、何処かの出店で一緒に出店する人がいるはずである。
その時のため、宣伝費としておこう。
売値を下げたため、利益はかすかすのところとなった。
かくて、初陣は終わりぬ。
まだ、マイナーである。
メジャー昇格のため、頑張ろう!
何段あるかわからない階段を、1歩、1歩。
土曜日に買ってくれた、少し太っちょの20歳くらいの女性が、日曜日にも買ってくれた。
1つ、買って食べながら歩いていた高校生くらいの男の子が、3度も買いに来てくれた。
ミニパンダ焼きを見て、「可愛い、食べるのかわいそう。」と言って買ってくれた中年のおばさん。
「お土産に」配ると言って沢山買っていったおばさん。
鯛焼の存在を知っていて、購入し、後日連絡を取りたいと言って、伯の電話番号を聞いていた「謎のおばさん」。
何の用事があるのかなあ・・・。
今度の日曜は、リベルダージ、日系文化会館の「第八回BUNKA MATSURI」である。
3千人とも、5千人とも入場者があると聞いている。
ここブラジルに「鯛焼」「ミニパンダ焼き」があることを、強く、アピールする。
マイナーなり でも行く先は メジャーに昇格
我が鯛焼きが ブラジル席巻
※私と伯がブラジルに持ってきた鯛焼は、普通の鯛焼きより少し小さめで、頭から尾までの長さが10センチほどの物で、ミニパンダは、6センチほどの大きさです。
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