風よ伝えて(爺さんのブラジル移住)第122段
どんな夏に
アセロラの実は、もう終わってしまった。
桑の実のように、2ヶ月くらい実を付けていて欲しかったのだが・・・。
アセロラの次のマチダ家の庭でできた食べ者は「たけのこ」である。
庭の片隅の4畳半くらいの場所に竹が植えてある。
密集していて、中には入ることができない。
背丈は、15メートルくらいある。
日本の竹とは違い、刃物で割ってみると、真っ直ぐには割れない。
少しではあるが、切り口が少し横にそれる時がある。
「たけのこ」といっても、これは細い「若竹」である。
日本の「たけのこ」は、竹節の間隔が短いが、マチダ家に植えてある竹では、「たけのこ」ではなく、もう竹になっている。
料理をするに、切ってみると、ちくわを切った時のようにドーナツ型になっている。
だから、これは「若竹」である。
でも、鶏肉と一緒に粉末だし、醤油、みりん、酒を入れて料理をすると、軟らかく、日本の「たけのこ」と同じである。
「たけのこ」といえば、私が引越しした東浦町や、私の友人の進一君夫婦が住む半田市には竹林が沢山あった。
進一君の家は、小高い丘の上にあり、住居の横に竹林があり、東浦町に引越しした年の4月に、私は生まれて初めて、この竹林で「たけのこ掘り」をさせてもらった。
私は、何処に「たけのこ」があるか、判らなかったが、進一君は、簡単に見つけてしまっていた。
進一君は、自宅の隣の畑で、野菜を育てている。
今は、大根、キャベツ、白菜など育てていると思う。
進一君と野菜の苗を買いに行き、沢山の事を教えてもらった。
今は元気で、大根を引き抜いていることだろう。
懐かしい・・・。
話がそれてしまいました・・・。
でも、話がそれるくらい、懐かしく思う。
さて、元にもどそう。
草取りは、続いている。
気の休まる小鳥の囀りや、可愛いてんとう虫など、何処かに行ってしまっている。
草取りをしていて見つけ、「おい、こんにちは。」と言いたくなるようなものはない。
「蚊」の集団である。
日本から持ってきた、蚊取り線香入れを腰にぶら下げて、蚊を寄せ付けないようにしていたが、だんだんと、蚊が多くなってきている。
庭には、草取り爺さんだけが頑張っている。
他には誰もいないので、美味しくもない爺さんめがけて、集中攻撃をかけているようだ。
蚊取り線香入れを腰にぶら下げているだけでは蚊の猛攻撃をかわすことができない。
顔に蚊よけのクリームを塗ることにした。
「デング熱」が怖いのである。
ブラジルでは、アマゾニア地方に多いとある。
ここは、サンパウロであるが、注意をしなくてはいけない。
「ハマダラカ」が「マラリア」を感染させる。
インターネットで「ハマダラカ」を検索してみると、庭で何時も見ている蚊のようでもあり、見たこともない蚊のようでもある。
これは、インターネットの写真が悪い!
もっと、判り易く、して欲しい!
何がともあれ、注意!
予防、予防、予防しかない。
こんな、夏になってきている。
もう1つの夏は、雨のようである。
昨日と今日は、雨は降らなかった。
一昨日のバスで折りたたみ式傘をスリに持っていかれた日は、帰宅するまで雨は降らなかった。
そして、帰宅した後に、2時間ほどの雨が降った。
傘など、持って行かなくてもよかったのであった。
ちぐはぐだな・・・。
グラルーリョスは、「夕立」というか、「夕立もどき」というか、まだ雨の量は、少ないようである。
サンパウロは、大雨で河川が氾濫し、腰のあたりまで水につかってしまった地区が出ている。
腰のあたりといっても、私の体で計ると、胸の辺りかもしれない。
マチダ家は、丘陵地の1番低い麓にあり、家の裏には、小川が流れていて、雨水が集まってくる。
心配である。
ブラジルの夏。
雨は、どのような夏を作ってくれるのか?
朝の明け 心地よき風 我つつむ
午後の夕立 草取り阻む
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