風よ伝えて(爺さんのブラジル移住)第101段

想い出を肴に

 もう、バスは出発したであろう。

 楽しげに話しあう顔が、目に浮かんでくる。

 今日は、日本にいる同年達の、1年に1度の恒例のバス旅行の日である。

 私は、仕事の関係、おふくろの介護で、毎年は参加できない状況であった。

 それでも、晴れた空にくっきりと白い雪を冠った富士山と、白糸の滝。

 大井川に沿って走る汽車に、幼い頃を思い出しながら・・・。

 素晴らしい紅葉のなかで、スキーリフトに乗り、山頂まで行った、ヘブンスソノハラなど、沢山の想い出がある。

 その思い出の中に、友の屈託のない楽しい会話の声が聞こえてくる。

 忘れることのない、友の声。

 遠いブラジルに移住し、今日は、土曜、日曜のお酒を飲む日ではないが、特別に少しいただくことにする。

 想い出を肴に、1人酒である。

 そして、このバス旅行に参加しよう!

 

 遠くの西の山波を超え、楽しく語らう友の声が、聞こえてくる・・・。

 それでは、「カンパイ」


         遠くあり めぐる想い出 一人酒

              また何時の日ぞ 語ろう友よ

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