風よ伝えて(爺さんのブラジル移住)第67段

草とりは続いている


 ブラジルに移住した「記念樹」のマナカ ダ セーラが、咲き始めた。

 咲き始めは白い花である。

 日毎に赤く染まっていく。

 清楚な感じである。

 背丈はまだ、1メートルであるが、10メートルにも成長するという。

 大きくなり、見事な花を咲かせるために、枯らさずに見守っていこう。

 桑の樹も新緑を迎え、緑色のコンペイトウのような小さな実がたくさん付き始めている。

 少し赤くなった実もある。

 小鳥達がやってくる。

 樹の高い処に集まり、囀りながら、実を食べている。

 青い実でも食べてしまうようだ。

 高い処は食べてもいいが、せめて低い処の実は、私のために残しておいておくれでないか。

 その桑の樹の根元に、ぐるりと紫陽花を植えた。

 居間の窓を開けると、桑の木が眼の前にある。

 窓を開けても、花はない。

 殺風景を解消しようとする作戦である。

 紫陽花の根元は、ミントのグランドカバーにした。

 庭の入口に近い所には、小さな葉のグランドカバーが一面に敷かれている。

 名前は、お母さんも誰も知らない。

 庭の計画からすると、その場所は通路になり、レンガを敷くことになる。

 庭の奥の方は、雑草だらけだから。

 その雑草を取り、入り口のグランドカバーを移植することを始めた。

 雑草は、全面撤去である。

 「草むしり」より時間がかかる。

 丁寧に取っておかないと、また生えてくる。

 友がメールで草とりの方法を教えてくれた。

 「花が咲く前に取る。根の生長点の下から切り取る。」

 生長点?

 確か・・・。

 インターネットで調べた。

 なるほど。

 しかし、中学校の時に教わったことである。

 忘れている。

 「鉄は、熱いうちに、打て。」

 「雑草は、花が咲く前に、生長点の下で、切り取れ。」

 「爺さんは、ボケる前に、勉強せよ。」である。

  毎日、少しずつしか進まない。

 

 庭と駐車場を区切るために、フェンスを作る。

 ブロックを3段積み、その上に金属の塀を立てる。

 庭のレベルを計り、糸を引いたが、もう2週間も経っている。

 ブロックを積む穴も、まだ掘れてはいない。

 長期戦である。

 

        紫陽花も マナカの色も 変わりゆく

              なれど変わらぬ 生え来る雑草

咲き始めた マナカ ダ セーラ。

0コメント

  • 1000 / 1000