風よ伝えて(爺さんのブラジル移住)第55段

庭の設計


 庭の設計をした。

 図面を書くことはしなかった。

 2階のベランダから庭を見渡し、考えを廻らした。

 庭の土が、粘土質で、乾くと硬くなり、雨が降るとベトベトになる。

 ブロックを積み、土を入れた方が、野菜も花も、作り易いと思っている。

 野菜を作るには、土を入れないと、できない。

 お母さんは、いままで、野菜は、「シュシュ」と「サトイモ」を作ってみえた。

 「シュシュ」は、私たちも食べてはいるが、残りを犬が食べる。

 「サトイモ」は、犬専用である。

 5匹の犬に毎日、ドッグフードなんて、高くてどうしょうもない。

 これは、お母さんの知恵である。

 他の野菜は、作ってはみえなかった。

 土が悪すぎるのである。

 花も、種類は少ない。

 

 通路は、レンガを敷く。

 粘土質の通路では、履物に赤い土がべっとりと付いてしまう。

 特に、雨上がりは。

 畑にする場所、花を植える場所、通路にする場所のそれぞれの場所の角に、竹を立て、紐で囲い、お母さんとミユキと伯に説明をした。

 了解が取れた。

 ここまではよいが、本当に作ることができるのか。

 ブロック、レンガ、セメント。

 1度もやったことがない。

 時間はあるが、技量がない。

 やっていくうちに、うまくなるかも知れない。

 「ヘタでも、手作りの味があって、よいではないか。」と、もう、こんな妥協をしている。

 

 庭作りの技を研究中である。

 草とりは、続行中である。

 粘土質で、根元から掘り上げても、根に土の塊が付いてきてしまう。

 思ったより、難義である。

 根が土中に20センチも深く、太さが2センチの雑草もある。

 スコップで掘るが、赤い粘土が離れない。

 切れてしまう根っこもある。

 結構減ってきたが、また生えてくる。

 それでも、頑張って草とりをしよう!

 雑草が少しずつでも減っていけば、だんだん綺麗な庭になる。

 最後には、庭を歩いている時に、「あっ、ここに1本雑草が生えてきた。よし、抜こう!」というくらいにしたい。

 できるかな・・・。


        ベランダで 眺める庭は 赤い土

              可憐な花を 如何に咲かそう

0コメント

  • 1000 / 1000