風よ伝えて(爺さんのブラジル移住)第34段

草とりはリストラ

 先の土曜日に、ジンタ親族の月1回の誕生日会が開かれた。

 老いも若きも集まり、出席者は50人を超していた。

 これまで挨拶は握手だけであったが、ハグを決行した。

 ハグの仕方になれ、だんだんとマシになって来ている感じだ。

 夜の8時頃から始まった。

 小さな子供もいるので、明るいうちにやればよいのにと思った。

 夜中の12時ごろまで延々とビールを飲み、食べまくる。

 寒かった。

 が、暖房はない。

 挙句の果てに私は、また風邪をひいてしまった。

 そして日曜日と今日の月曜日は、庭の草とりは休んでしまった。

 庭の草とりは草むしりと違い、根から取り除く作業である。

 きっと、取っても取っても、また生えてくる。

 その事はわかっているが、頑張ろう。

 私は雑草たちを3つに分類をした。

 庭にあると庭が美しく見える草で、グランドカバーにしてもよいと思う草。

 完全に無い方がいい草。

 どちらにするか、迷ってしまう草の3種類である。

 

 庭をぐるりと周り何を残すか、迷う草はとりあえず残すと決めて、草とりを開始している。

 

 草とりは、小さくて先端が2つに分かれ、そこに草の根が入る様になっている道具を使っている。

 草むしりは、バリバリと、何本もの草を一度にむしり取れるのだが、今度は1本1本、ゆっくりと根元から取るのである。

 ゆっくりと、ゆっくりと要らない雑草に話しかけながら・・・・・

 「雑草君、永い間、御苦労さんでした。

 言いにくいことだけど今度この庭(会社)の姿(方針)を変えたいのです。

  この庭(会社)でのあなたの役割(仕事)はもう終ったのです。

 残念ですが、他の野原(会社)で育って(生活して)もらおうと思っています。

さようなら。」

 人の世界では「そんな事を云わずに」「裁判で決着を」となるのだが、雑草たちは何も言わずに取り除かれていくのです。

 「ごめんね、私の仕事だから」と心で叫んでも、雑草には聞こえない話だ。

 雑草の世界は、人の世界と違い、また元気よく静かにこっそりと現れ、絶えることはないとは思う。

 風邪が治ったら、またこの庭で這いつくばって草とりをしようと思う。


       冬景色 何も変わらぬ 冬景色

             庭の雑草 枯れることなく

冬でも、赤茶色の種をつけたかやつり草が元気に、成長している。

画面の細長い葉は、全てかやつり草です。


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