風よ伝えて(爺さんのブラジル移住)第18段

5月の空と樹々

 5月晴れ?

グラルーリョスの5月の空は、冬を迎える準備をしているようだ。

どんよりとした灰色の空の時が多い。

 朝は霧がかかり風景は霞んで見える。

 冬に向かうから、秋のように秋晴れがあるかというと、それもない。

 雲1つない秋晴れなんてない。

 青空にはなるが必ず雲がある。

 薄い綿菓子の様な雲が流れている。

 雨は4回降ったが2回は傘が要らない程度の降りであった。

あとの2回は、それこそバケツをひっくりかえすという、たとえどおりの大雨であった。

5月の最後の雨は雷が鳴り風も強く、朝起きて庭を見ると、一番大きいバナナの樹が、根元から折られ、倒されていた。

 これくらいなら問題はないが、雷のせいか、インターネットが切断されてしまっている。

 半日ほど、切断されたままである。

 復旧しない。

 メールが見られない。

 たまたまあると聞いたが、そんなことがたまたまあってもいいんかい?

 銀行、会社など、その間どのようになるのかなあ・・。

 呑気といえば呑気でしょう。

 夜の空は雲が多く、星が余り見えていないようだ。

 サザンクロス(南十字座)がまだどれか判らない。 

 冬に向かうというのに落ち葉はない。

 また木枯らしもきっと吹かないだろう。

 樹々は葉を付けたままで紅葉はない。

 季節感が何処にもない。

 「枯葉散る夕暮れは・♪♪♪」と日本では悲しい失恋の歌として歌われ、名曲になっているが、ブラジルではそんな光景は何処にも存在しないようだ。

 日本だから、悲しく歌えるのです。

 ブラジルでは、失恋の悲しい歌を、サンバ?ルンバ?で歌うのかなあ・・・。

 五月は今日で終わりです。

 窓越しに 見ゆる遠くの 樹々たちは

     霧につつまれ 明けゆくを待つ

 

空は灰色、霞む遠景、5月の空。

捨て犬の夢、食べたいなあ・・・。。

高くそびえるモニュメント、晴れた日よりも、寂しそう・・・。

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