風よ伝えて(爺さんのブラジル移住)第17段
スーパーマーケット
自宅の近くには2つのスーパーマーケットがある。
1つは自宅から300メートル程のところにある。
ここは衣料、電気製品、携帯電話、食堂などが入り日本の、「イオン」の小型の様な形態で、食堂街にはマクドナルドも出店している。
もう1つは、1キロ程離れていて、こちらは日本の街中のスーパーマーケットと同じような形態で経営している。
ここは日系人の経営である。
この2つのスーパーマーケットには、少し違っている部分があるが、差ほど違いがないので、いっしょくたに紹介しておこう。
初めに眼にとまったのは、買物カートの大きさである。
その容量は、カートの車輪から20センチくらいの高さから,カートの上まで1段になっていて、日本のように2段式ではない。
縦と横の大きさは日本のカートの2倍位あり,目測で,日本のカートに比べ5倍は入ると思われる。
とても、大きい!
売り場への入口は、カートが通れる幅と高さのゲートがある。
その隣に腰の高さ位の回転式ドアーがあり、一方通行で、反対方向には回転しない。
そこから人が入るのだが、入ったらそこからは出られないのである!
この店で買物をする前に、他の店で買った品物は、その商品が入った袋の口を縛り、完全に他の物を入れることが出来ない状態にする。
売り場を出るにはレジを通らなければ絶対に出られない!
フリーで出られる出口は、どこにもない。
40個のレジが、1列に並んでいて、ここを通らなければ出られませんから!
客が少ない時は鎖を渡し、部分的にレジを封鎖し、通れなくしているのは日本と同じである。
レジが店の端から端までたくさん並んでいるのを見ると、それは壮観である。
買物は、客がカートから品物を取り出し、レジの前にある短いベルトコンベアに乗せる。
レジに向かって品物が動いて行き、レジに品物が着くと、座ったままの従業員がバーコードを読む。
そして、支払い。
「いらっしゃいませ ありがとうございます」と言う言葉はない。
また、「お買い上げありがとうございました。」という雰囲気なんてどこにもない。
ただ、ただ、事務的に・・・、二コリともせずに・・。
駐車券にサインをもらい、買物レシートを受け取る。
ところが・・・・。
店の出口の扉のあるところでは、もう1人の従業員がいるのではないか!
いったい何故なの?
買った品物と、レシートとの照合をするのである。
レシートを見せ、品物と照合してもらう。
これは形式だけで、見ていて、全く意味のない照合でしかないと思われる。
考えてみると、入口からレジを通りここまで厳重に拘束された道筋の中で、何がされていたのかは、考えるまでもなく、万引きの防止しかない。
まちがいない。
それほど万引きが多いのか。
日本でも、万引きは多いはずだ。
日本は警備が甘く、犯罪が隠れてしまっている部分があるであろう。
どちらが多いであろうか?
銀行へ行った時の警備と同じで、厳しくしないと、犯罪が起きてしまうのかも知れない。
店内はカートが大きいせいもあり通路は広い。
品物は棚に並べられている。
棚は、背が届く程度の高さまでは、商品が並べられている。
その上の高い天井に届く位の高さまでは倉庫として使われている。
そこには、大きなダンボールに入ったまま、近未来に売るための商品が保管されている。
日本のスーパーマーケットと同じで、日用品、洗剤、私の好きなお酒も売られている。
食品の販売方法は、パックで値段が表示されている商品は、あまり多くない。
野菜では、葉物類であるレタスやホウレンソウは、日本と同じパック売りである。
ナス、キュウリ、トマト、ジャガイモ、タマネギなど、他は全てといっていいほど、1キログラム何ヘアウの表示で販売している。
買いたい野菜、果物は買いたいだけ、ビニール袋に入れて、計量場所に持って行き、そこに座っている店員に、計量してもらう。
肉も魚もパック売りなんてない。
私がまだ小学生の頃に、お使いで八百屋さんに買物に行くと、八百屋のおっさんが、ぼう秤で、重さを計り、商売をしていたことを思い出す。
時代の変遷、アナログがデジタルに変わっている。
肉は、牛肉、豚肉、鶏肉のコーナーに分かれている。
その中で、やはり牛肉のコーナーが賑わっていて、行列をつくっている。
それぞれの肉の部位の表示があり、色々な重さの肉が用意されていて、欲しい物を欲しい 大きさに切ってもらい、重さを計ってもらう。
魚は、氷で冷やされ、無造作に置かれた魚を、客はビニール袋に欲しいだけ入れ、やはり、魚も計量してもらう。
魚のコーナーは列など出来ずに、勝手放題に買物が出来る。
魚は、あまり人気ではないようだ。
日本に比べて、種類は多くない。
食べ物は日本に比べて全商品が今の為替レートでも安い。
日本より、高い物を捜してみたら、「モヤシ」が見つかった。
唯一であった。
商品の置き方も日本と違って、ジャガイモ、トマト、タマネギ、ミカンなどは、1メートルもあるトレイの上に四角垂にうず高く積まれている。
その中心の底の部分がどうなっているか気になる。
本当に外部の商品と同じ品質の物が積んであるのだろうか?
買物客の中には、大きいなカートを3つも4つもひいて、食料品などを買い漁っている人達もいる。
まさに、買い漁っているとしか、いいようがない光景である。
日本では見られない人間模様です。
何日分なの?
家族の人数によって違いはあると思うが、このように、買いだめをする家族を頻繁に見かける。
レジでの支払い時間は、結構、長くなる。
蛇足ですが、売り場のあちこちの商品棚には正規の品物でない品物が、1つだけ混入して置いてある時がたまたまある。
それは買物をしているうちに、途中で要らなくなった品物を、目の前の棚がどのような商品の棚であるか関係なく、そこに置いて知らぬ顔です!
異常なことではないようだ。
あまたある 棚に並びし 商品も
我が目にうつるは お酒だけなり
手前に見えるカボチャは、1個売り、向こうに見えるトマト(青いものがまじっているが)は、1キロ4.29ヘアウ(約220円)で重さ売り(好きな重さだけ買える)。
レジの様子。
一番向こうまで、全てレジです。
酒の販売棚。
手前に見えるのがピンガ、その向こうは、ウオッカーです。
日本酒のコーナーは、上の段の2銘柄だけで、値段も高い。
19,98ヘアウ(約1,000円)32.49ヘアウ(約1,600円)で、高く、手が出ない。
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