風よ伝えて(爺さんのブラジル移住)第354段

命日

 ブラジルに 住みし4年の 幸せは

   我を導く 風はおふくろ

 1月31日、おふくろの命日です。

 没後、5年が経ちました。

 サン パウロの東本願寺に伯と2人でお参りに行ってきた。

 静かな本殿で、お参りし、帰宅しただけである。

 毎朝、「おはよう」と声をかけ、お参りするおふくろの位牌の前に、伯が作ったあんこ餅をお供えした。

 もう、5年も経ったんだ・・・・・・。

東本願寺 本殿

鐘楼



おやじの掛け軸

 この掛け軸は、昭和52年(1977年)の私のおやじが写経し、掛け軸に整え、おやじが親しくして頂いていた方におやじが差し上げたものです。

 オヤジは、昭和63年(1988年)の享年77歳の人生でした。

 ところが、ひょんなことで、おふくろが逝く半年前に、私とおふくろが住むアパートに、この掛け軸が戻ってきたのです。

 壁に飾ってやると、おふくろは、何時間も、この掛け軸を見て、何かを話しかけていた。

 オヤジの奴、おふくろの死期を察し、おふくろの元に戻ってきたのだ・・・・・きっと。

 そして、二人で、風となり、大空に羽ばたこうとしていたのだろう・・・・きっと。

 小さくなったおふくろが、語り掛けていたのは、2人で生きてきた人生か?

 風となり、子供たちを見守ろうと話し合っていたのだろうか?

 

 今、私がブラジルにいること・・・・・・・・・そして、幸せ・・・・・・・・きっと・・・・・・・・・・・おふくろが導いてくれている・・・・・・・そう思う。

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