風よ伝えて(爺さんのブラジル移住)第337段

変わりゆく文化


 ブラジルに移住し、4度目の大晦日を迎える。

 NHK紅白歌合戦は、ブラジル時間では、31日の午前から始まる。

 NHKしか日本のTV番組を見ることが出来ないので、せっかくだから見ている。

 日本にいた頃は、近年では、興味が薄らぎ、あまり見てはいない。

 若い頃は、楽しみにしてみたのだが・・・・。

 どうしてあまり興味がなくなったのかは、後で書くことにする。

 【除夜の鐘、騒音問題】が起きていることをネットで知った。

 私が日本にいた頃もあったのか?

 そのあたりは定かではないが、なかったように思える。

 除夜の鐘を突かせてもらうために、永い行列に並び、順番を待った。

 そして、順番が回ってくると、1突し、合掌。

 除夜の鐘が正月になり始めた夜空に響きわたった。

 ごく自然な除夜の鐘の音であった。

 

 ところが、ネットを見ると(読むと)除夜の鐘を中止したお寺、除夜の鐘を昼間にやってしまうお寺が出てきているとのこと。

 昼間に鐘を突いたら、参詣者が非常に増えたとも書かれている。

 除夜の鐘がうるさいと、苦情が入っているようだ。

 何事も100人が100人、同じ考えを持つことはない。

 だから、私は、除夜の鐘を騒音であると思う人がおれば、そうかなあ・・・と思うだけである。

 いろいろな考え、思い方があっても不思議ではない。

 私が紅白歌合戦を見なくなったのは、知らない歌が多くなってきたことと、歌っている歌手の歌い方が、私には、「あまりにも下手」に聞こえる。

 歌でなく、騒音に聞こえるものが多い。

 他の人はどう思っているかは知らない。

 私自身は、昔から日本にある情緒があり、日本の情景、日本の心をしっぽりと聞かせてくれる歌を聞きたいと思う。

 しかも、音程もしっかり、発声もしっかりした歌が聞きたい。

 私のような音痴は電波に乗せないでほしい。

 昔、中国から、色々な文化が日本に伝わってきたと聞く。

 お花見や茶道・・・・。

 日本に渡って来て、日本で変化し、続けられている。

 伝わってきたときの心と今は違っているかもしれないが、継続している。

 当の中国では、無くなっているものが多いと聞く。

 “文化は変化する”

 そうであろう。

 騒音、騒音と言われても、止めずに昼間やろうではないか・・・・・。

 やめてしまったらおしまいになってしまう。

 

 何年かが経ち、都会の「除夜の鐘」は、「大晦日の鐘」として108回、昼間に突かれるようになるかもしれない。

 しかし、日本の山里では、山寺の「除夜の鐘」が静かな山里に響き、今と同じように新しい年を迎える。

 何時までも、変わらずに「除夜の鐘」が続いて欲しいと思っている。

 

 今、我が故郷、高浜市の幾つかのお寺の「除夜の鐘」、静かな夜空に響き渡り始めた頃と思う。

 懐かしいかぎりである。

 ブラジル時間:12月31日午後00時50分

 日本時間  :12月31日午後11時50分

良い年でありますように・・・・・。

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