風よ伝えて(爺さんのブラジル移住)第260段
11月の風(2015年)
バザールやフェスタへの出店は、11月はなかった。
伯が、今年に入り、出店した会場やインターネットなどで出店できる情報を、こまめにチェックしてきた。
私が、ポルトガル語が全く分からず、渉外の仕事は、全て伯がこなしている。
そして、主催者、開催場所、出店料、出展品目などを見ながら、2人で出店する会場を決めてきた。
12月にはヴィラカホーンの沖縄会館に2回目の出店を予定している。
今年の予定は、この1つだけになった。
ほかに数件、バザールへの誘いがあるが、出店への魅力がない。
ところが、チャンス到来・・・?
伯が、インターネットで大きな情報を嗅ぎ付けたのです。
それは、「念願のリベルダージの地下鉄駅前の土、日に開かれるバザールの募集を市役所がやり始めた!」との朗報であった。
逃してなるものか・・・。
露天商を始めてから、ずーっと出店をしたいと思い続けているリベルダージ地下鉄駅前の広場のバザールである。
このバザールの情報は、バザールを取り仕切っているのは、当初はなにがしの大きな裏組織と思っていたが、そうではなく、市役所が取り仕切っていることを知ることができた。
だが、市役所では、この10年ほどの間、出店の募集はしなかったようだ。
この間、出店したいと思っていても、出店できずにいる人たちがたくさんいるようである。
伯は、住民票(ブラジルでは無いので、その代わりの電気料金の領収書に書かれている住所)、無犯罪証明書、健康診断書、R.N.E(身分証明書)、伯の写真、そして、出店希望品目の写真と出店申込書の各欄に記入し、11月10日に、地下鉄「セ」駅の近くの市役所の出先機関に2人して出向き、申込みを終えた。
この時期に、市役所が出店の申込みに踏み切った「これだ」という定かな理由はわからない。
申込みの場所での会話であるが、出店希望者で、私たちと一緒に受付を待っていた人の中では、このバザールの現状が、市役所の意向に沿わない店(後述※)が出てきて、その店を整理するとか、不景気で出店できない人が出てきているとかが、申込を開始した理由と話していた。
11月20日が申込み終了日の予定であったが、期限が12月20日と1ヶ月延期された。
何としてでも、出店できるとの返事が欲しい・・・!!!
返事は、来年になるようだ。
昨年の11月に、リベルダージの1つのバザールに3週間ほど出店したが、そこは、メイン道路から10mも離れ、人があまり出入りしないリベルダージ村で、3週間で、だんだんと売上が落ち、赤字になる前に退散した。
しかし、今度はリベルダージの地下鉄前のバザールで、あふれんばかりの人が集まる。
露天商を考えた時からの、伯と私の夢。
叶えてほしい・・・!!!
グラルーリョスの11月は、雨が多かった。
稲光そしてどでかい雷鳴。
その合間を縫って、庭作り。
雨のため、どろどろになった赤土の中で長靴を履きシャツやズボンを泥だらけにし、草取り。
まだまだ、続く・・・。
庭にある10mの高さの桑の木が、突然、倒れた。
風のせいではない。
これは、樹の枝の重みを支えきれなくなり、倒れてしまったようだ。
40年以上も立続けていたが、土が固く、倒れた桑の木の根っこを見ると、根っこの広がりは1mもなく、樹の枝の重みを支えることができなくなってしまったのだ。
街中で、樹が倒れているのを見たことがあるが、同じ現象のようであった。
来年はもう、桑の実をたべることができないかもしれない・・・。
美容師養成学校の課程を修了した伯は、ほっとしたのか、好きな絵を描いたりしている。
好きなことをするのは、人生で最高なことではないか。
どの様にするかは、伯が決めればよい。
まだ、迷いがあるようだ。
吹く風は 鮮やか色の 風小僧 山裾にまで 紅映える
故郷の紅葉。
いつか、また・・・。
※市役所が取り仕切るバザールは、リベルダージだけでなく、ヘプブリカなどでも開催されている。
その内容は、出店するには、食べ物、手作り品が販売品目にあるが、必ず市役所に届け出た自ら作った品物であること。
そこいらで、完成品を買い、そのまま売ることを禁じている。
ところが、近頃、他の店で売っているものを買い、違反して売っている出店者を、市役所が整理に入ったようである。
私たちは、全て手作りの食べ物を申請した。
何を申請したかは、お楽しみに・・・
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