風よ伝えて(爺さんのブラジル移住)第256段
8月の風(2025年)
8月2日(日曜日)。
「やすらぎの郷」でのバザール参加であった。
「7月の風」で、「やすらぎの郷」を「老人ホーム」と書いたが、「老人ホーム」でなく、精神的に社会生活が出来なくなってしまった人達の社会復帰を援助する「援助協会」の施設であった。
さて、フェスティバルに張り切って参加し、恒例の「エスペリメンタ」の呼び込みで爺さん頑張ったが、先のジアデマの沖縄会館のようには、すんなり売れてはいかなかった。
それでも、「エスペリメンタ」は続けた。
3時を回ったところで、主催者が拡声器で、「うどんが5ヘアウ・・・」などと値下げのアナウンスを続けざまに叫びはじめた。
この時までは、うどんは1杯15ヘアウで売っていた。
ほかに焼きそばなども、値下げを伝えていた。
主催者自ら売れないといって値下げしてしまった。
「おい、おい、たまったものではない・・・。」
我が陣営も、寿司、鯛焼(5個入り)をそれぞれ10ヘアウで売っていたのを、半値の5ヘアウに値下げした。
「エスペリメンタ、シンコヘアウ(5ヘアウ)」と叫び、4時過ぎに完売した。
ピリカラ漬は、値下げせずに、80%ほどを売り終えた。
ジアデマで快調な売れ行きであったのに、何処が違ったのか・・・わからない。
8月の出店の予定は、この「やすらぎの郷」だけであったが、急遽、「土佐まつり」に参加することになった。
これは、7月に「土佐まつり」に参加を希望していることを「土佐まつり」の本部にお願いした処、すでに、満員とのことで、諦めていた。
ところが、先方より、出店のキャンセルがあったので、参加して欲しいとの連絡を貰った。
開催日は、8月22日、23日の2日間であった。
連絡が来た日は、開催日まで3週間を切っていたが、伯と相談し、出店してみようということになった。
そして、「やすらぎの郷」の反省をお互いに話し合った。
客がなかなか買わない。
10ヘアウの寿司、5個入り鯛焼の10ヘアウ。
この不景気の中では、高すぎるのかもしれない。
この不景気のさなか、はじめから安く、設定しておこう。
そして、20%値下げを敢行した。
「土佐祭り」当日。
「土佐まつり」は、サンパウロ市の西側に位置する「バラフンダ」という地域の「アグアブランコ公園」の中で開催された。
この公園は、たてよこ300メートルの広さで起伏のある敷地の中に、ウオーキングのコースがあり、沢山の人がウオーキングやランニングをしていた。
樹の種類は異なるが、日本で私がお世話になった東浦の「於大公園」を思い出させるに、充分な環境である。
また、中央には、馬を調教する広い馬場が作られていて、私の故郷の高浜市の祭礼である「おまんと祭」をも思い出した。
さて、2日間の勝負。
爺さん、懲りずに、またまた「エスペリメンタ・・・エスペリメンタ・・・。」
すみません、これしか知らないのです・・・。
今回は、順調な売れ行きで始まった。
ちなみに鯛焼5個入り8ヘアウ。
日本円に直すと、1個60円くらいである。
他の食べ物がいくらで売られているか、書いてみます。
たこ焼き(6個)20ヘアウ(720円)、焼そば(1杯)25ヘアウ(900円)、手巻きすし(1個)7ヘアウ(250円)、テンプラ(1枚)8ヘアウ(280円)など・・・。
驚き、桃の木、山椒の木・・・。
日本国内の値段に比べると、格段に高いし、旨くない。
それが、今までは、通用し、売れていたようであった。
しかし、今は、売れていない。
我が陣営は、買って頂きました。
他が値上げをしているさなか、我が陣営は、値下げを決行した。
それが、売れ行きの勝因!
2日間で、寿司150個(100%)、鯛焼715個(100%)、ピリカラ漬42個(84%)、いちご大福32個(100%)、おはぎ21個(100%)アボボラ39個(78%)。
しかし、薄利であった。
でも、不景気の最中、「これなら買える。」と思ってもらえる値段が「この値段!」と解った感じである。
買って食べてもらおうではないか・・・!
「腐っても鯛」という言葉があるが、「腐っても鯛焼」は売れない。
寿司もそうであるが、薄利でも売りつくしてしまわなくては・・・。
大きな葛篭は入らない。
小さな葛篭で良い。
コツコツ、コツコツ・・・。
9月バザール参加は、2日間のビラカホーンのバザールである。
伯と二人で話し合い、またも、新しい1つの作戦を決行することにする。
その結果は、次の風にのせて・・・。
中国の株価下落、そして人民元の切り下げに始まる世界の株価の乱高下、為替の変動。
どこで、どのような影響が出ているのか、私にはわからない。
ブラジルの通貨であるヘアウは低迷している。
私がブラジルに来た2年ほど前は、1ヘアウ50円であったのが、現在は1ヘアウ35円にまで安くなっている。
ブリックスの一部が低迷しはじめたのか?
ヘアウが安くなれば、私の年金の額は、ヘアウ計算では増える。
しかし、ブラジル国内での値上げなどで、国内の購買意欲は落ちていく。
ところが、私が日本に帰るには、再度、円に交換しなくてはならない。
ヘアウが強くなければ、ブラジル国内では、何もいいことはない。
景気が早く回復してほしいと思っている。
庭の状況。
これも、コツコツ。
今月は、庭の中央に「ガザニア」を30株ほど植え、群生させた。
「ガザニア」を私の好きな花の1つで、私自身は「太陽の花」としている。
太陽の日が当たっている時だけ、花弁を開き、その花弁は太陽の輝きそのものに見える。
マナカ ダ セーラが白色からピンクに変わり、桑の実を今年ももいで食べはじめた。
グラルーリョスは、暦の上では冬なのだが、桜が咲き、つつじ祭りが開催され、日本の春さながらの陽気である。
伯は、美容師養成学校の最終過程を終了し、残すところは卒業試験だけとなった。
美容師養成学校に通うかたわら、リベルダージの「イケサキ」というトータルコスメティックの店のネイルの講習を受け、ネイルの勉強を終えた。
親戚や友人から、始めるといっている。
日本に行き、たくさんの人たちと再会ができたあの時から、もう1年が過ぎた。
9月2日には、故郷高浜市で、中学時代の同年会が開かれるとのこと。
懐かしい顔が浮かぶ・・・。
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