風よ伝えて(爺さんのブラジル移住)第226段
40日間、日本滞在(その34)
我が親友
と、ある居酒屋で、我が親友の光源太くんと1杯やることになった。
源太くんとは、高校が同じであった。
もう1人、他校の槙君と3人で、よく遊んだ仲である。
槙君の家に泊まりに行ったりしていた。
或る夜、槙君の家に泊まりに行ったら、槙君が「たばこ」を吸い始めた。
高校生の分際でありながらである。
私は、「おお、吸ったか・・・。俺にも、1本くれ。」と頼んだ。
何でもない。
私も夜になると、おやじの「たばこ」を掠めて吸っていたのであった。
もう、時効であるから、槙君よ、ばらすことを許せ。
学校では、吸わなかったのです。
源太君と、こうして一緒に1杯やる機会を持てたが、源太くんが「たばこ」を吸い始めたのは、私が吸っていたから、吸い始めたと話した。
そうであったかも知れない。
私が、源太くんの部屋(源太くんの本宅からは離れていた)に遊びに行った時かも知れない。
彼らとは、大学に入ってからも、「伊吹山」に一緒に登ったりした。
他にも、沢山の想い出がある。
「・・・・・・・・・」
槙君は、30歳で「クモ膜下出血」で逝ってしまった。
早すぎたではないか・・・。
まだ、幼稚園にも行っていない女の子と奥さんを残し・・・。
そういえば、源太君のことだが、源太くんの部屋に遊びに行った時に、驚いたことがあった。
何時もは、殺風景の部屋に、美しい花が、大きな花瓶に飾られていた。
何だ、これは・・・。
と、思ったが、私は、すぐにそれが何であったかを、嗅ぎつけることができた。
1ヶ月ほど前に、学校で、ある女生徒が、私を通じて、源太くんと「交際したい。」と、話かけてきたのであった。
この女生徒は、美術部に入っていた。
私も2年生になった時にできた「写真同好会」が出来るまでは、美術部に籍を置いていた。
入学と同時に、朝、授業が始まる前に美術室で、この女生徒と一緒に石膏のデッサンをしていた。
だから、話はしやすかった。
源太くん、モテモテであった。
告白され、源太くんは、源太くんの部屋でこの女生徒と一緒に数学の勉強をしていたとのこと・・・。
羨ましい限りであった。
ちんちくりんの私に、告白する様な女生徒なんぞがいる訳がない。
槙君との話、女生徒との話で楽しく飲むことができた。
私の「初恋」。
高校2年生。
隣の席に偶然座った人。
話はした。
片思い。
あまずっぱい、1房のぶどうは青いまま。
今は、1粒のぶどうだけが残り、青いままである。
初恋を 硬派面して 思ってみても
所詮私は へなちょこ学生
※源太くんにお詫び
後日、源太くん、源太くんの奥さん、伯、私の4人で、昼食をとると約束して別れたが、
その日は、伯の友達と会う約束があった。
私は、そのことを忘れていて約束をしてしまった。
源太くんには、電話で申し訳ないと謝ったが、自分の約束だけ憶えていて、伯の約束を忘れているとは、全くのバカ者であった。
女房への思いやりの薄さを感じた。
反省しています。
源太くん、すみません・・・。
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