風よ伝えて(爺さんのブラジル移住)第530段

無料診療所


 ブラジルには、無料診療所がところどころに設けられている。

 

 日本にいた頃に、心臓のカテーテルを2度、そして血糖値も高いとあって、1か月に1度、病院に行き、診察と薬を貰っていた。

 ブラジルに行くこととなり、薬などをどうしたらよいか、伯に相談したところ、ブラジルには、無料診療所があり、そこで見てもらえるとのことだった。

 日本を発つ2週間ほど前だったか、かかりつけの病院で、どのような手術をしたとか、どのような薬を飲んでいるかが書いてある紹介状みたいなものを作ってもらい、いつもは1か月分の薬を貰うところを、2か月分貰い、しかも、他の病院へ行き、もう1か月分の薬をもらった。

 合計3か月分の薬と、紹介状を持ち、ブラジルへ来た。

 ブラジルに来て、薬がなくなる少し前に、この無料診療所に伯に連れて行ってもらい、英文の紹介状のコピーを医師に渡した。

 その紹介状を見ながら、医師は、処方箋を作ってくれた。

 1か月に1度、1か月分の薬を貰うことが出来、6か月に1度、診察をしてもらえる。

 薬は、一部は無料である。

 

 その6か月に1度診察をしてもらえる医師が今回、退職され、新しい若い医師に変わった。

 前の医師が作ったカルテは、茶色の大きな袋に入っていて、新しい医師が今までのカルテを取り出すと、カルテは、1センチくらいの厚みの資料になっていた。

 ブラジルに来てから、私が診察してもらったカルテがこんなにも分厚くなっていた。

 若い医師は、カルテをあれやこれや見ながら、伯になにかれと尋ね、伯が答えていた。

 血圧を測り、酸素濃度(?)を測り、身長、体重を測った。

 ちんちくりんタヌキの体重・・・・78キロ!!!

 “ちょっと、体重を落とさないと・・・・・”と若い医師。

 爺さんもそう思う。

 最後に処方箋を作てくれた。

 入室の時に、手を差し出して握手をしてくれた医師、帰りもまた、握手の手を差し出してくれた。

 好意的に思えた。

 “オブリガーデン、チャオ”

 また、6か月後に・・・・

 処方箋は、前の医師と同じであった・・・・・やせ薬は、ありませんでした。

 これが欲しいのになあ!!!

 

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