風よ伝えて(爺さんのブラジル移住)第301段

1歩前進できるか

 バザールやフェスタに出店していると、たまには「誕生日会に鯛焼を出したいから、作ってもらえる?・・・

100個くらい。」とか、「ピリカラ漬とか、生姜糖とか、ALHO NEGROはどこで売っているの?」と聞かれたり、電話(伯の電話番号が書いてあるパンフをレジ袋にいれ、商品を渡している)が入ったりする。

 電話では、まだ、「何処にも出荷していない。」と答えるだけで、「どうしても欲しい」ということで、リベルダージの地下鉄の駅で待ち合せをしたりしている。

 「誕生日会とか、パーティーでほしいから、あとで電話する。」というのは、1回も電話がかかってきたことはない。

 それっきりの話で終わっている。

 先の日教寺のバザールで、中年の日系人の夫婦が店の前に立った。

 すかさず爺さん「エスペリメンタ。」と声をかけた。

 漬物を試食してもらった。

 「うまい。」の一言。

そして、話しかけられた。

 ポルトガル語。

 伯にバトンタッチ。

 「ペラペラ・・・・・ペラペラ・・・・。」

 「ペラペラ・・・・・ペラペラ・・・・。」

 伯は、にこやかにその客に対応していた。

 話が終わったようで、店を離れようとする夫婦に、爺さん「オブリガーデン。」

 伯が、興奮気味に私に話しかけてきた。

 今の客との話の内容。

 それは、「漬物がおいしい、ホテルに納めてほしいから、また電話をしてくる。」とのことであった。

 また、その場限りかもしれないが、うれしい話である。

 漬物がおいしいと言われただけでも、うれしいではないか・・・。

 2日経ち、伯に電話が入った。

 「漬物の試食品を作って、持ってきてくれ。」との電話。

 相手が何者かわからないが、とにかく試食品を作ろうということにした。

 

 試食品を作り終えた。

 伯が電話する。

 28日金曜日3時、ホテルの前で会うことになった。

 ホテルは、リベルダージにある。

 ホテルとしては、3本の指に入る、いや、1番のホテルかもしれない(観光ホテル、名前は伏せておきます)。

 日教寺での客は、食品のブローカーであった。

 当日、ホテルの支配人、ブローカー、そして私たちと3者で話し合い、試食をしていただいた。

 お世辞を含めてかもしれないが、おいしい、そして好感度に思っていただいたようだ。

 試食品をホテル側に納め、他の人にも食べてもらうことになった。

 後日、値段などの取引要件など、ブローカーを通して電話をしてくることになった。

 

 今日は、土曜日、もう、待ちどおしさがこみ上げてくる。

 なんとか、商談成立と相、なりますように・・・・・。

 リベルダージ進出をこんな形でできるとは思ってもみなかった。

 1歩、前進できたら・・・・・・と思う。

0コメント

  • 1000 / 1000