風よ伝えて(爺さんのブラジル移住)第308段

ふるさと祭り(ミジ ダス クルーゼス)

 朝4時半起き。

 愛車フィットに荷物を積む。

 昨日まで作り終えた食品、そして露店設営道具を積む。

 後部座席を倒し、トランクルームと同じ高さにし、積み込む。

 もうこれ以上積むことが出来ないほどの荷物である。

 ドゥットラ→マリオ コバス→アイルトン セナ そしてモジ ドゥットラの4つの高速道路を乗り換えながら・・・・・。

 土曜日朝5時半であるが、結構、車が走っている。

 ブラジルの高速道路は、車線幅が日本よりかなり広く走りやすい。

 特にアイルトン セナ高速道路は、舗装の状態が良く、素晴らしく、多少混雑していても走りやすい。

 日本の高速道路の状況をあまり知らないが、私が知る限りでは、伊勢湾岸高速を走っている感じだ。

 

 モジ ドゥットラは山越えの高速道路で、山頂に着くまで急な上り坂が続く。

 たくさんの荷物を積んだ大型トラックがゆっくりと昇っていくのを追い越し、頂上まで・・・・。

 頂上に着くと、まだ明けきらないモジ(モジ ダス クルーゼスだが、一般に略してモジと呼んでいるようだ)の街の灯が眼下に広がる。

 いっきに急坂を下りモジの街に入る。

 それから一般道を20分くらい走り、「ふるさと祭り」の会場に着く。

 モジは、マチダ家から車で1時間ほど東南に走り、山を1つ超えたところの街である。

 モジには、日曜市が開かれ、私と伯は、出店の無い日曜日に買出しに出かけている。

 新鮮なチンゲン菜や小松菜、そしてみそ汁の具にする貝(あさりはない)を買う。

 豆腐もおいしく、行くたびにかかさずに買う。

 まだモジの街のあちらこちらを走ったわけではないが、静かでゆったりとし、その上、、グアルーリョスやサン パウロのように落書はなく美しい街並みである。

 歴史的にはどのような街かは知らないが、日本的に言うなら、「ブラジルの小京都」である。

 山に囲まれた美しい街である。

 さて会場に着いたのが、6時半ごろ。

 まだ、入り口の扉が開かれていない。

 1番乗りの様であった。

 私たちが着いたのを知り、扉はすぐに開かれた。

 中に入ると、1万坪ほどある広場で、周囲に建物が建てられている。

 裏に回ると、農家の畑が広がっている。

 ブラジルに来て初めて近くで畑を見た。

 黒々とした土で、マチダ家の庭の赤土とは全く違っていた。

 のどかな光景である。

 日本にいた頃、こんなところに住んで、野菜を作り、生活したいと思ったこともあった。

 きれいな川が何処かにあれば、最高だ。

 「ふるさと祭り」は、以前は「桃祭り」として開催されていた。

 以前、モジは桃の産地として有名であったようだ。

 その桃の収穫を祝って始まったと聞く。

 ところが、桃が病気に侵され、だんだんと収穫が減り、現在は皆無になってしまっている。

 この祭りの存続を考え、継承したのが「ふるさと祭り」である。

 農村地帯のモジの子供たちは、成人すると、他都市へ働きに出かけている。

 日本でも、地方から都会に働きに出ると同じである。

 そして、働きに出た若者がふるさとを思う気持ちとして継承された。

 この「ふるさと祭り」の「ふるさと」は「日本という意味でなく、モジ ダス クルーゼスなのです。」

 でも、会場の舞台には、日本を思う幕が飾られていた。

 やはり、2つのふるさとがあるのだ。

 私も、そうなっている。

 2日続いたフェスタは、雨模様の中で、来場者は、ぬかるんだグランドを傘をさし、会場に入ってきた。

 雨模様だったが土曜日、日曜日共にけっこうな入場者であった。

 ただ、不景気か、売上が伸びないとこぼすバザリストもいた。

 我が陣営は、土曜日、日曜日とほぼ完売に近い状況を作ることが出来た。

 いつもより少しだけ多めに作っておいて正解であった。

 売上げは、過去最高を記録することが出来た。

 そして、今度の日曜日、「瑞穂文化センター」でバザールがあるから出店しないかと誘いがあった。

 11月に入り、バザールはシーズンオフと思っていたが、まだまだ、あちこちで開かれているようだ。

 バザール参加の声をかけてもらえるようになった。

 これは、伯がバザールに出店するたびに、バザリスト達とに再会し、親しくしているからである。

 また、「DAIKITTY」はもう初心者マークを外し、中堅になってきている。

 たくさんのバザリストと顔なじみになれた。

 またまた、今週も、楽しく、忙しく・・・・・・・・・有難い。

 このモジでのフェスタで、私が読んでいるブログの筆者に声を掛けられた。

 私のブログを読んでいてくれているとのことで、嬉しい思いをした。

 

しかし、爺さん「あ あ は ず か し か っ た・・・・・・・・・・・」のも事実です。

「来店、有難うございました。オブリガーデン」 

初めて見たブラジルの農村風景。

日本の山間(やまあい)の景色と同じだ。

雨の中、来場者は、会場に向かう。

日本語「故郷」、剣道、日本舞踊、人力車、挨拶の影絵。

「2つのふるさと」を意識していると思った。

舞台は、派手な衣装の歌手が沖縄の「島唄よ♪♪・・・」と歌っていた

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